ヒカリノ公認心理師ノート

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【模擬問題】通告義務と守秘義務(2問)

問題1
次の事例を読み以下の問題に答えなさい。
スクールカウンセラーXが、最近不登校気味の生徒Cの母親Aから相談を聞いている際、「秘密は絶対守ってください」と念押しされた上で、Aの夫からAとCに対する身体的暴力と暴言があるとの話を詳しく聞いた。

Xの対応に関する記述のうち適切なものを1つ選びなさい。

1 Aとの信頼関係を維持するために、児童相談所に通告することに関してAの了解を得るよう努める
2 通告する義務はないので、夫のパーソナリティやアルコール問題などを含めたアセスメントを進める
守秘義務よりも通告義務が優先されるため校長に通告について相談する
4 A本人が「絶対に秘密を守ってください」と言っている以上、公認心理士法41条による守秘義務が優先される
5 児童保護の観点からすぐに警察に通報する



正解は






正解と解説

正解は3



児童虐待が認められる or 疑われる場合には、守秘義務よりも通告義務が優先され、守秘義務違反にはならない。
通告先は市町村、福祉事務所、児童相談所であり、警察ではない。
学校に勤めているスクールカウンセラーの場合、自分でいきなり通告するより、チーム学校の責任者である校長から通告してもらうよう働きかけるのが適切と思われる。


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問題2

次のうち通告義務があるものを2つ選びなさい

1 面接した児童に虐待が疑われる場合
2 面接した女性が夫から暴力を受けている場合
3 同居家族から高齢者に対する虐待があり、生命又は身体に重大な危険が生じている場合
4 施設職員から高齢者に対する虐待が認められた場合
5 患者が違法薬物を使用したと自白した場合



正解は





正解と解説

1 ◯ 児童虐待防止法では「通報義務」
2 DV防止法は「通報努力義務」
3 ◯ 高齢者虐待防止法では「生命又は身体に重大な危険が生じている場合」は「通報義務」
4 高齢者虐待防止法では「通報努力義務」
5 通報義務なし