「呼吸」と「横隔膜」と「自律神経」
呼吸法は、大別すると胸式と腹式があります。
胸式呼吸
私たちはふだん胸式呼吸をしていますが、とかく呼吸が浅く、短いものになりがちです。
この短い胸式呼吸は交感神経を刺激し、これに疲労や心の動揺、怒りなどが加わると呼吸はさらに浅く激しくなって、より交感神経が働くようになります。
短い胸式呼吸では吸い込んだ空気は肺の中にまで到達せず吐き出されるため、肺には炭酸ガスなど不要なものが溜まります。
この状態が長く続くと、血液循環が低下したり、自律神経失調症を招くことになります。
腹式呼吸
一方、腹式呼吸は鼻で息を吸いながらお腹をふくらませ、吐く息でお腹をへこませます。
腹圧をかけるため、胸式より呼吸のリズムが自然とゆっくりとなります。
腹式呼吸をすると、肺の下にある横隔膜が上下運動します。
この横隔膜に自律神経が密集しているため、吐く息を意識的にゆっくりとすればするほど、自律神経を刺激し、副交感神経が優位になり、リラックスしていきます。
こうした腹式呼吸を覚醒時に意識的に行うと、自律神経のバランスがとれるわけです。
また横隔膜が上下することで内臓も動かすことができるのも、カラダにとってメリットがあります。