ブリーフセラピー①〜ブリーフセラピーとは〜
【ブリーフセラピーとは】
短期療法(ブリーフセラピー;Brief Therapy)は、ミルトン・エリクソンの影響を受けた理論・技法を有し、比較的短期間で問題の解決をみる心理療法の一派を総称です。
MRIアプローチ、ソリューションフォーカストアプローチ、などが代表的。
ブリーフサイコセラピー、短期療法、短期精神療法などとも呼ばれます。
「ブリーフ」とは、「短い・短期」という意味で、短期的・効率的・効果的・経済的・魅力的をモットーとしています。
「短期」というのはどれくらいかというと、
一般的には10~20回のセッションで治療・支援を修了させることを目標としています。
セラピストやケースによっては、1回の面接で変化を起こすことも珍しくありません。
通院や治療にかかるクライエントの経済的、時間的、労力的な負担やコストを最小限にしつつ、最大の効果を得られるのがブリーフセラピーの魅力と言えるでしょう。
【ブリーフセラピーの基本要素】
ブリーフセラピーには様々な種類があります。
いずれにも共通する特徴は以下の通りです。
- 傾聴・受容・共感・支持に基づく陽性転移を柱とする支持的態度を基本とする。
- 可能な限り過去、無意識・退行などを避けて、現実に沿った形で治療を進める。
- 状況に応じて、教育や助言・指導などの技法を用いる。
【日本発祥のブリーフセラピー】
- 1974年 笠原嘉 小精神療法
いわゆる神経症(心因性精神障害)やうつ病のクライエントとその家族が各症状について理解できるように援助しつつ、深層心理への介入はできるだけ避けながら中立的・現実的な介入をしていく
- 1995年 大野裕 短時間精神療法
コミュニケーション(Communication)、コントロール(Control)、認知(Cognition)の3つの「C」に焦点づけて、面接(セッション)を進める